ファイルシステムの問題点と互換性

損失ファイルの問題点とその解決法
FAT 32の問題点とその解決法
NTFSの問題点とその解決法
HFS/HFS+の問題点とその解決法

VMウエア イメージの復元
ごみ箱のWindowsの下から削除されたファイル
Mac OS Xでごみ箱から削除されたファイル
NTFS暗号化

互換性



損失ファイルの問題点とその解決法

ファイルの形跡検索アルゴリズムによって見つけられるファイルは「損失ファイル」と呼ばれ、紛失データの検索プロセスが実行されたドライブ上もしくはディレクトリのようなファイルシステムを持たないドライブ上で見出されます(検知されたドライブは「RAWファイルシステム(RAWFS)」と名付けられます)。一般的にこれらのファイルがドライブ上でひとつまたは連続したクラスタに収められていれば復元できるファイルとなります。

もしこれら損失ファイルのファイルサイズが検知できなかった場合にはファイルのサイズは初期設定サイズになります。この初期設定サイズは検知ファイルには小さすぎる場合があり、例えばビットマップファイルが検知されても画像が途切れるなどします。その場合にはファイルを選択して右クリックし、サイズを調整することができます。この場合、ファイルの実際のサイズ以上の数値を指定してもほとんどのファイル形式はそれぞれの正確なサイズを保持しているため問題はありません。

検知ファイルがワード、エクセル、パワーポイントの新バージョンやその他多くの3rdパーティー・メーカーによって使用されているOLEストレージフォーマット形式の時に他の問題が引き起こされる場合がありますが、「EasyRecovery」 は正しい拡張子を検知し、その拡張子の名前を.DOC.XLS、または.PPT等に変更します。もしできない場合にはそれらの拡張子は '.MOF'のままになります。

FAT32の問題点とその解決法

Windows XP/Vista/7 (全てのバージョン)においてはエントリ(ファイルまたはフォルダ)が消去されるとオペレーティングシステムによって32bit クラスタ アドレスの高位文字が消去されてしまいます。 従って復元時にこのクラスタの正確な値がわからなくなりどのような復元ツールも消去されたエントリを発見・復元することができません。この問題を克服するために「EasyRecovery」は解決法を考案しました。「EasyRecovery」はディスクサイズにより復元したいファイル/フォルダについてあり得るクラスタ値を作成します。フォルダの場合にはプログラムが自動的に複数の組合せを試行し(読込速度が遅くなります)、ファイルの場合には複数の組合せそれぞれを試行するかどうかユーザーに確認します。

ファイルが復元されたかどうかを確かめるためにはそのファイルにあったソフトウェア・プログラムでファイルを開いてください。もし開けない場合は「EasyRecovery」が正確な組合せを作成するまで試行してください。

ドライブのクラスタサイズがディスクサイズに依存する一定のクラスタ数を超える場合(組合せが多すぎる場合−256以上)にはこの機能は一定のクラスタ数に限定されます。

NTFSの問題点とその解決法

システムの電源が入るたびに NTFS ドライブのファイルシステムが MFTMaster File Table)によってリサイズされたMFT領域を最大限化しようとすることがあります。一旦MFTがリサイズ(小型化)されてしまうと消去された全エントリの復元が不可能になってしまいます。

最良の結果を出すにはファイルが消去されたのと同じセッションで「EasyRecovery」を作動させることをおすすめします。

HFS/HFS+ の問題点とその解決法

Mac OS Xはディスク上のデータを格納するためのHFS / HFS+(階層ファイル·システム)を使用します。これは、Windows®で使用されるFATNTFSとは異なります。 MacHFS / HFS +ファイルシステムは、データの損失を最小限に抑えるためにジャーナリングを使用します。基本的には、ジャーナリングは、Mac上のボリューム内のファイルに加えられた変更をすべて追跡します。通常、このジャーナル·ファイルはディスク上のデータを以前の状態に戻すためにシステムで使用することができます。しかし、いくつかのケースでは、このジャーナルファイルが破損し、システムを元に戻すことに失敗することがあります。パスとファイル名まで全て復元するのは難しいかもしれませんが、ファイルはまだ復元可能かもしれません。RAWスキャンを選択して「ゴミ箱から削除した場合」からの復元方法の利用をお試しください。

VMウエア イメージの復元

EasyRecovery™ (ファイルリカバリー)エンタープライズは、VMウェア ワークステーション、フュージョンなど、ウインドウズまたはリナックス上のローカルのファイルシステムにあるVMDKファイルの復元を、フラットまたはスパースフォーマットでサポートします。全てのローカルのVMDKファイルイメージがサポートされています。

注意:  VMDKファイルは、VMFSファイルシステムにある場合、復元サポートされていません(. VMウエアVスフィアデータセンター製品など)

VMDKイメージは、仮想ハードドライブ上で、ウインドウズやリナックスなどのホストシステムの下での仮想オペレーションシステムとして機能しています。複数のVMDKイメージが、各仮想システムに作成されており、正しいVMDKイメージを選択することで復元スキャンができるようになります。VMDKファイルのスキャン実行の際には、VMDKイメージを読み込み、対応する版を選択してください。

良く起こる事象としてVMDKファイルが複数ある場合:

·         複数あるVMDKファイルは'スナップショット' (または 'デルタリンク')と呼ばれます。VMウェアでスナップショットを作成すると、新しいVMDKが書き込まれ、元のVMDKは変更されません。もとのVMDKは、新しいVMDKに書き込まれ、新しいVMDKの容量が増大します。

·         複数のVMDK ファイルには'エクステント'と呼ばれるものもあります。ユーザは、イメージデータをいくつかのVMDKファイルに分割することができます。

·         複数のVMDKにイメージがある場合、新しいVMDKファイルが作成され、'ディスクリプタ' ファイルと呼ばれます。ディスクリプタは小さなファイルで、イメージがあるすべてのVMDKファイルにリンクを作成します。

シナリオ:

·         VMDKファイルが1つだけの場合 (スナップショット、エクステントがない場合), EasyRecovery™ エンタプライズが、埋め込まれたデスクリプタを検索して使用します。

·         複数のVMDKファイルがある場合、デスクリプタのファイルをユーザ自身が選択してください。復元するリカバリポイントの時点により、対応するスナップショットのデスクリプタのファイルを選択する必要があります。スナップショットは新しい方がより最新のデータです。

複数のVMDKファイルがある場合は、最も容量の小さいVMDKファイル (デスクリプタ)を選んでください.復元したい時点ポイントにより、ポイントに対応するスナップショットを選択する必要があります (スナップショットに複数のVMDKファイルが存在する場合, スナップショットが所属するデスクリプタファイルを選択します).スナップショットが新しいほどデータが多くなります.

Windowsでごみ箱から削除されたファイル

WindowsNTを基本としたオペレーティングシステム環境下においてファイルがごみ箱へ移されるとそのファイルの名前は消去され代わりに'D+ドライブレター+通し番号'が付けられます。

ごみ箱から取り出したファイルを復元する時には'D'の後にそのファイルが収められていたドライブレター、続いて数字を探してください。例えばE:ドライブから消去されたファイルは'DE10.DOC'C:ドライブより消去されたファイルは'DC.XLS'などになります。ファイル拡張子は消去日時と同様に保存されます。このルールはコマンド・プロンプトもしくはアプリケーション内より消去されたファイルには適用されません。それらのファイルは元の名前を保持しています。

Mac OS Xでごみ箱から削除されたファイル

Mac OS Xオペレーティングシステムの下で削除されたファイルはごみ箱に移動されます。ごみ箱から削除されると、その名前が完全にファイルシステムから一掃されます。Macのボリュームから削除されたデータを復元するには、「ファイル署名スキャンを有効にする」を選択してスキャンを実行してください。RAWスキャンはデフォルトで選択されています。

NTFS暗号化

暗号化ファイルを保存する時には暗号化をサポートするWindowsNTに基づくオペレーティングシステム(Windows XP/Vista/7)が使われ、復元されたデータをNTFSドライブに保存します。そうでないと暗号化ファイルが解読されずにファイルは暗号化フォーマットの固まりのまま'.$efs'という拡張子を伴い保存されます

アカウントが有効でないユーザーもしくはシステムクラッシュによりプライベートキーを紛失してしまったユーザーの暗号化ファイルを復元した場合には以下の方法のどれかを用いてデータを判読してください。

NTFSに保存された暗号化ファイルの解読 (暗号複合化) についての詳しい情報はWindowsオペレーティングシステムのマニュアルをご参照ください。 

互換性

EasyRecovery™」は全てのWindowsファイルシステムと互換性があります。場合によっては「EasyRecovery™」がディスクにアクセスする際にウイルス検知ツールによってエラーが起こりますので、最良の利用環境を保持したい場合は「EasyRecovery™」を起動する前に全てのウイルス検知ツールをアンインストールしてください。

EasyRecovery™」は、ISO9660EXT2/3ファイルシステム、ファイルシステムのないドライブ(RAW)もサポートしています。

EasyRecovery™」は物理的に破損したドライブやデバイスからはデータ復元を行うことはできません。

 


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